生活

【タイトル戦で2回出現!】千日手とは?わかりやすく解説

2023年6月1日、藤井聡太竜王が名人位を奪取して羽生善治九段以来となる7冠を達成しました。

将棋に興味がなくてもニュースでこの快挙を知った、という方も多いでしょう。

そして、名人戦の少し前、5月28日におこなわれた第8期叡王戦第4局でも「千日手が2回出た」ことが話題となりました。

棋戦でたびたび耳にする千日手、とはどのような状態なのでしょうか?

今回は、「【タイトル戦で2回出現!】千日手とは?わかりやすく解説」と題して、将棋の千日手とはどのような状態を指すのか、千日手が成立するとどうなるのかを解説します。

この記事でわかること

  • 千日手とはどのような状態?
  • 千日手になったらどうなる?
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千日手とはどのような状態?

千日手とは、盤上の駒の配置、持ち駒の種類・枚数、手番全部が全く同じになる局面が4回現われたときに成立します。

つまり、何度繰り返しても同じ棋譜が出現してループ状態になってしまうことです。

千日手発生率は0.0202前後と非常に低く、だからこそ成立すると話題となります。

2023年5月28におこなわれた第8期叡王戦第4局では千日手が2回も出現し、SNSを中心に関心を集めました。

千日手になるとどうなるの

千日手が成立すると、勝負が無効になって先手と後手を入れ替えて指し直しとなるのが一般的です。

この際、プロの公式戦では30分前後の休憩を挟むこともありますが、アマチュア戦ではすぐに指し直しとなるので、有利に局面を進めていた棋士にとっては不利になるケースもあります。

持ち時間が残り少ない場合は、一定時間持ち時間を増やす処置が取られる場合もあるでしょう。

なお、将棋は先手と後手の場合、先手のほうがわずかに勝率が高めです。

そのため、後手番の棋士は千日手になりそうな局面があられると、あえて千日手が成立するような手を指すこともあるとか。

一方、戦手番の棋士はなんとか千日手を回避しようと知恵を絞ります。

このあたりの駆け引きも、将棋の面白いところです。

ちなみに、千日手が成立するかどうかは棋士同士の指摘、記録係の指摘など複数の方法があり、千日手が成立していても誰もそれに気づかず指し続けても反則ではありません。

千日手で反則負けになるケース

千日手になると勝負が無効となり指し直しとなりますが、同一局面が現れるまでの手順で、棋士のどちらかが連続で王手をかけている場合は「連続王手の千日手」となり、同一局面が4回現われた時点で、王手を指した側が反則負けになります。

連続王手とはすべての指し手で王手を指すことであり、千日手が成立しかけている際に1回でも王手以外の駒を指せば連続王手ではありません。

また、連続王手は指された側が指摘した時点で反則負けになり、記録係や立会人が気づいた場合でも指摘は不可です。

指摘できる時間は投了前までであり、連続王手を見逃して後から気づいた、という場合も指摘はできます。

しかし、棋譜が残っていない場合は「連続王手をした」という立証が困難になるため、実際は指摘が難しいでしょう。

棋士は、差し手を考えながら相手がどんな手をどんな手順で指したかも覚えていなければならないため、なみなみならぬ集中力が要求されます。

まとめ:千日手が現われたら基本的には指し直し

今回は、「【タイトル戦で2回出現!】千日手とは?わかりやすく解説」と題して千日手とはどのようなものか、現われたらどうなるのかを解説しました。

丸1日~2日をかけて戦うタイトル戦で千日手が2回も現われることは大変珍しく、だからこそ話題になったのですね。

プロ棋士同士の勝負では滅多に出ないことなので、現われたらぜひ注目してみましょう。

最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。

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