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生活

スピッツの全国ツアーが話題に!チケット代が安くなったのは本当?

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監修者のTomoko Takahashiです。当サイトコンテンツのファクトチェックを担当しています。
【職種】データサイエンティスト|データサイエンティスト協会会員
【経歴】独立系シンクタンクに勤務。「人流・商圏分析」「ファクト調査」を担当
【資格】基本情報技術者|FP技能士
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2023-2024年に開かれるスピッツの全国ツアーが今注目を集めています。今までの音楽イベントになかったチケットの販売手法をとっているからです。平日開催のライブについては割引が受けられるとの発表があったのは本当でしょうか?また、スピッツが今後の音楽イベントのスタンダードになりえるかについても解説します。

この記事でわかること

  • スピッツのライブチケット代が安くなったのは本当?
  • スピッツの全国ツアーはなぜ注目されているの?
  • スピッツが音楽イベントのスタンダードになりえる?

スピッツ全国ツアー2023-2024の概要

まずは、スピッツの全国ツアー2023-2024の概要について紹介します。

ツアー名

  • 『SPITZ JAMBOREE TOUR 2023-2024 (仮)』

開催期間

  • 2023/6/3〜2024/1/17

公演数

  • 北海道〜沖縄まで合計45公演

開催都市

  • 山梨県、埼玉県、栃木県、和歌山県、滋賀県、福井県、宮城県、北海道、新潟県、石川県、広島県、青森県、山形県、熊本県、宮崎県、沖縄県、高知県、香川県、岡山県、群馬県、鳥取県、兵庫県、愛媛県、三重県、岐阜県、静岡県、神奈川県、福岡県、愛知県、東京都、大阪府などの31都市

チケット代

  • 平日開催:7,800円
  • 土日祝日:9,800円
  • 一部地域:10,000円 or 11,000円

2021年の全国ツアーでは一律9,800円であったため、チケット代が安くなったという情報は本当みたいですね。平日開催では、およそ2,000円安い料金になっています。ただし、静岡、横浜、福岡での開催は1,000〜2,000円程度の割高料金になっているようです。

おおよそ半年におよぶ全国ツアーを予定しており、2年ぶりの開催に多くのファンが歓喜しています。

スピッツのライブがなぜ注目を集めているの?

なぜスピッツの全国ライブが大きな話題となったのでしょうか?スピッツの名前を知らない人こそ少ないかと思いますが、有名だから話題になっているだけではないんですよね。

平日開催の料金を下げる新しい試みだから

今までの音楽イベントといえば、土日祝日でも平日の開催でも、チケット料金は同じであることが当たり前でした。しかし、今回のスピッツの全国ツアーでは、土日祝日のチケット料金こそ前回と同じ9,800円ですが、平日開催のライブでは7,800円と発表されています。

なんと、平日開催では2,000円もチケット料金を抑えているんですね。また、施設利用料が高いのだと思われますが、一部地域ではチケット料金が最大2,000円も上がっています。

この販売手法はダイナミックプライシングと呼ばれ、宿泊施設や航空券などで一般的に行われている方法です。しかし、全国ツアーの平日開催の料金を下げる方法は、日本では初の試みだと思われ、今注目を集めているんですね。

特にスピッツは、平日開催のライブを積極的に開いているバンドです。前回のSPITZ JAMBOREE TOUR 2019-2020 “MIKKE”でも、おおよそ半分は平日開催のライブを予定していました。

今回はさらに多い35公演が平日開催でスケジュールされています。全国ツアーでの売り上げアップを見込んで、ダイナミックプライシングを用いる訳ではないんですよね。

実質7年ぶりとなる全国ツアーだから

正式には「2年ぶりの全国ツアー」となるのですが、SPITZ JAMBOREE TOUR 2019-2020 “MIKKE”は、9公演を開催したのちに新型コロナが流行したことですべて中止となってしまいました。

2021年には、SPITZ JAMBOREE TOUR 2021 “NEW MIKKE” を開催したものの、開催数は12公演と決して多いものではありません。40公演以上を開く大規模な全国ツアーは、SPITZ JAMBOREE TOUR 2016 “醒 め な い”から7年振りの全国ツアーとも言えるのです。

また、2023年1月には、政府がイベント開催における収容規制を事実上取りやめたこともあり、今回は声出しのできる環境でスピッツのライブを楽しめる可能性もあります。※声出しについては運営サイトからの正式な発表をご確認ください

前回の全国ツアーで公演中止になったファンにとっても、非常に楽しみなイベントと言えるのではないでしょうか。

今後の音楽イベントを変える可能性がある

ここで話題になったダイナミックプライシングは、実は過去にも音楽イベントで採用された実績があります。

例えば、2019年末に行われた浜崎あゆみのカウントダウンライブでは、参加エリアによって値段が変動する販売方法をとっており、最前線の「ティア1」は最高額4万円のチケットがわずか30分で完売しました。

一方で、ダイナミックプライシングが波紋を呼んでいるケースもあります。2023年のブルース・スプリングスティーンのライブでは、プラチナチケットが5,000ドル(約64万円)まで跳ね上がったことで賛否の声が巻き起こっています。

このように、ダイナミックプライシングによる興行チケットの販売は、必ずしも良い方向になる訳ではありません。

スピッツのライブが話題を集めたのは、プレミアチケットによって興行費を高めた訳ではない点にあります。平日開催によるメリットを、ツアー参加者と一緒に得る、また閑散期になるライブ会場にとっても利益のある開催手法だからです。

いわゆる「三方よし」という、ビジネスにとって最良の考え方と言えるでしょう。主催者である自分たちだけでなく、ツアー参加者、社会にとってもメリットがある方法なのです。

スピッツのチケット販売手法が今後のスタンダードになる可能性はある

今回のチケット販売方法は、平日開催のライブを積極的に取り入れているスピッツにとって最良の選択であった可能性が高くあります。生のエンターテインメントに触れる機会を増やしてもらいたいという、熱意にあふれたロックバンドだからです。この新しい販売手法に音楽業界全体が注目しているため、スピッツが今後の音楽ライブのスタンダードになる可能性も高いでしょう。