第五回 酒都で聴く女流義太夫の会 ―人間国宝の競演―「恋女房染分手綱 重の井子別れの段」



太夫:竹本駒之助(文化功労者・人間国宝)
人形:吉田和生(人間国宝)《特別出演》
令和3年 7月10日(土)
白鷹禄水苑 宮水ホール
15:00 開演(受付開始・開場14:30)


2017年より、人間国宝の竹本駒之助師をお招きして開催している「酒都で聴く女流義太夫の会」。第5回目となる今回は、白鷹禄水苑開苑二十周年を記念して、文楽人形の吉田和生師をお招きし、人間国宝お二人による、文楽人形と女流義太夫の競演を企画しました。通常女流義太夫は太夫と三味線のみの素浄瑠璃形式で演奏される芸能ですので、今回のような文楽人形との共演は非常に稀な上演形式となります。演目は、母子の哀しい別れを描いた『恋女房染分手綱 重の井子別れの段』です。大恩ある主家への忠節と、一人の母親としての愛情の板挟みとなる重の井の苦悩、親子と名乗れないないままつらい別れとなる幕切れの深い哀切が胸に迫り、磨き抜かれた語りの魅力が遺憾なく発揮されます。折も折、四月大阪文楽公演でも同作が上演されることとなり、和生師が遣う重の井が「百千色の憂き涙」にむせぶ名場面を、文楽義太夫と女流義太夫の両方をお聴きいただけるまたとない機会となりました。

休憩を挟んでの第二部では、お二人による対談形式で、関西におけるかつての女流義太夫界、また文楽人形との交流についてなど、貴重なお話もおうかがいしました。

昭和26年から43年頃、宝塚歌劇の生徒さん達が義太夫歌舞伎の自主公演を行っていた時代、この指導にあたるともに、一座を組んで出演していた竹本三蝶に特に請われ、まだ十代だった駒之助師匠も一座の一員として参加されていたそうです。この三蝶さんは興行主としてもとてもやり手の方だったらしく、戦前より、吉田栄三、玉助、文五郎(文雀さんの師匠)といった当時の錚々たる人形遣いの面々とともに、四ツ橋文楽座での文楽人形と女流義太夫の人形浄瑠璃公演も立ち上げられました。当時若手だった文雀さんも参加されており、駒之助師匠もよくご一緒されていたということです。かつては文楽人形と女流義太夫の共演という意欲的な試みが関西を舞台に積極的に行われていたということは大変興味深いことだと思います。

半世紀以上前、文楽、義太夫がもっと人々の身近にあった時代、上方の旦那衆が競って義太夫を習い、人形もやとって人形浄瑠璃の自主公演を行ったり、大阪で定期的に女流義太夫と文楽人形の共演が行われていた時代に比べると、古典芸能に対する人々の意識も変わってきました。それぞれの分野を牽引するお立場のお二人にとって、観客へ理解を求めるにおいても、また伝統の継承においても、かつてとは異なるご苦労もおありとうかがいました。

関西における女流義太夫について、その歩んできた道のりに思いを馳せながらお二人の演技、そしてお話にふれ、文楽とともに、女流義太夫という関西にゆかりの深い芸能について考える機会となりました。

 

出演者

太夫 竹本駒之助(文化功労者・人間国宝)
三味線 鶴澤津賀花

人形 乳母重の井 吉田和生(人間国宝)《特別出演》

 

プログラム

第一部 人形浄瑠璃公演
「恋女房染分手綱 重の井子別れの段」

休憩

第二部 人間国宝対談 竹本駒之助×吉田和生
「関西における文楽と女流義太夫」





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